2019年11月17日

初回相談では何を聞かれるの?③ ~時間の使い方から暮らしを見つめ直す~

精神障害・発達障害など見えない障害を専門にする作業療法士の山下です。

これまで、実際にコネスポに問い合わせ➡︎初回相談(無料)ではどんなことを話すのか紹介して来ました。






今回、追加でお伝えしたいのは"時間の使い方"と言う視点です。


これは本人もしくは家族から現状を変える方法を教えて欲しいと言う場面で情報共有します。

よく家族からは「どんな言葉をかければ本人が動きますか?」と質問がありますが、
コネスポでは、言葉の使い方ではなく、「時間(さらに言えば空間と人間を加えた三間)」の使い方を見つめ直していきます。

例えば家族からは
「ずっと1日中、何もせずに過ごしています。家の手伝いなど何かさせた方が良いのか?」

もしくは本人からも
「無意味な時間を過ごしている気がする。何かやった方が良いのか?」

などの言葉があった場合、
三間表を作成します。
これも"つながりマップ"と同様に共同作業で作成していきます。



何か生活を変えるには
・余白の"時間"
・何かを行う"空間"
・それを行う"人間"
が相互に影響しています。

三間表を書いて行くと、
「ここの隙間時間をなんとかしたいなー。」
「リビングが意外と落ち着く空間なのかも。」
「夕食は家族が顔を合わせる時間だから大切にしたいね。」

と大切にしていること、こだわりが見えて来ます。
ここを私たちスタッフとの対話を通して掘り下げて行って、現実的に実現可能なプランを立てて行きます。

その後の具体的なサポートとして、
・日中の空いた時間を上手く活用するための"通所サポート"
・自宅での時間の使い方を上手く活用するための"訪問サポート"

提案して本人が希望する暮らしをかなえるために伴走して行きます。


興味を持たれた方、知り合いに紹介してみたいと思った方、お気軽にお問い合わせ下さい。


NPO法人コネクトスポット
TEL 0564-73-6388
MAIL info@connect-spot.net
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2019年11月10日

初回相談では何を聞かれるの?② ~つながりマップを描く~

岡崎市で「自分らしい暮らしをつくる」コネククトスポットの山下です。

コネクトスポットでは初回の面談をとても大切にしていること、そこでゴールを描くことを大切にしていることを以前のブログで紹介しました。


今回はゴールに向かって行くにあたって、現状を共有する際に行なっていることを紹介します。
それは「つながりマップ」を"一緒に"つくることです。

作成例


これにより、当事者、および過程全体が地域と
・どんな繋がりを持っているのか?
・どんな頻度で繋がっているのか?
・いつから繋がっているのか?

を整理することができます。
それを基に、
・どこと繋がるのに困っているのか?
・どんな繋がりを持ちたいのか?
と言ったゴールを視覚的に共有することができるので、
相談者からも
「話していることがまとまって来てスッキリしますね」
「見える形になるので、話がしやすいですし、どうすれば良いか全体的に考えることできて良いですね」
とご意見を頂けています。

この時に私たちが大切にしている姿勢は、"一緒につくること"
よく相談で情報収集の際に、「事情聴取」の様に情報を聞き出すだけ聞き取ろうとしてしまう危険性があります。


コネスポでは対面ではなく、横並びで話を聞く形


またなるべく、聞いた情報を書き出す様にして一緒に情報共有をすることでフラットな関係づくりを意識しています。

相談者としては、とても繊細な相談をされています。
それに対しては私たちとしては、
なるべく話しやすい雰囲気、話して良かったと思ってもらえる雰囲気づくりを心がけたいと思います。

もしも相談してみようかな、知り合いに紹介してみようと思った方はぜひご参考にして下さい。
コネクトスポットは、自分らしい暮らしを希望する皆さんからの相談をお待ちしています。

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2019年11月05日

初回相談では何を聞かれるの?① ~ゴールを描く~




コネクトスポットでは、不登校・ひきこもり・発達障害など様々な相談が寄せられます。

そんな時、私たちは「一度、詳しくお話を伺いたいのでお越し下さい」とお伝えして
1時間程度の個別面談をさせて頂いています。

今回は相談面談時にどんな姿勢で向き合っているかをお伝えしたいと思います。

相談の場面だと、多く方が
「人と話すが嫌だ」
「朝、起きるとだるい」
「どんな仕事が向いているかが分からない」

と言った課題(できないこと、嫌になっていること)を話す場面が見られます。

そんな言葉に対して、
「本当はどうなりたいのか?」
「その問題が起きていなかったら何をやりたいのか?」
「今まで大切にして来た想いは何か?」

と言ったニーズ(希望や欲求)を探り、ゴールや目標を一緒に考えて、それを叶えるにあたってのバリアになっているかを確認して行きます。
そしてコネクトスポットの役割や必要なサポート内容を組み立てて行きます。

相談を通して、すぐに問題が全てなくなる訳ではないです。
ただゴールを一緒に描くことで希望が持てたり、周囲の方々も応援してくれる様になります。

相談後には
「これからどうすれば良いか道筋が見えた」
「八方ふさがりだと思ったけど、見方を変えることができた」
とありがたい意見を頂いています。

興味を持たれた方、下記よりお気軽にお問い合わせ下さい。
コネクトスポットは、皆様のゴールを共に描けるのを楽しみにしています。


「自分らしい暮らしをつくる」
NPO法人コネクトスポット
TEL 0564-73-6388
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HP https://npo.connect-spot.net/
  


2018年10月30日

家族の私がサービスを受けても良いのですか?

コネクトスポットでは、ひきこもり・不登校の当事者だけに限らず、
ご家庭の状況によっては親御さんに対してもサービス提供を行うことがあります。

実際に半年程コネクトスポットをご利用されている親御様にインタビューすることができました。
※内容の掲載についてご許可を頂いております。

Q コネクトスポットのサービス利用に至ったきっかけは何ですか?
A 初めは子どもの相談のつもりで行ったが、状況を整理して行くうちに家族向けサービスを紹介されて、
 「家族の私がサービス受けても良いのですか?」
と思いました。
 それまでは子どもをなんとかしようと頑張っていましたが、自分についても振り返る必要があるなと思い、利用することに決めました。

Q サービス利用することで得たものは何ですか?
A 週に1回ぐらい会って、自分や娘の生活状況を振り返り、図などを通して見える化してもらいました。
そうすることで自分が何に困っているか分かって整理することができましたし、これからのことを落ち着いて考えられる様になりました。
具体的に何をして行けば良いのか、一緒に考えてくれたり、時には専門的なアドバイス頂けることで見えてきてこれからの希望が持てましたし、親としての軸も持てる様になったと思います。
結果、自分自身の生活にも余裕が生まれ、子どもとの関係も良くなって行きました。
毎回、話し合ったことを記録として送ってくれたので、それを見直すことで忘れてしまいそうなことを思い出すことができたのも良かったです。

Q どんな人に勧めたいですか?
A 子どもが外に出られなくなっている方はどうしたら良いか困っていると思う。
そう言う方に訪問での関わりや親自身にも関わることができるコネクトスポットは希望になると思います。
友達だと愚痴ってスッキリするけど、根本的な解決にならない。第三者として専門家が関わって欲しい人はいると思います。


コネクトスポットは悩んでいる親御さんをケアする(癒す)と言うよりも、
より良い家庭を築くために知識・スキル・マインドを高め、親御さんとしてのさらなる成長に繋がることを目指しています。
実際にインタビューさせて頂いた親御さんは、半年間で逞しく成長されており、自身で問題解決して行く力も高まっています。

引き続き、コネクトスポットでは子ども・若者を中心に家庭全体がより良いものになる様に取り組んで行きます。
家族向けサービスについて興味のある方は以下のチラシをご参照下さい。




  


Posted by コネクトスポット at 08:01 │コメントをする・見る(0)ご家族様からの質問

2018年08月09日

無理に関わらず、放っておけば良いのでしょうか?

ご家族からの相談を受けた際、
「家族として、どの様に関われば良いのか?」
と多くの方が語られ、悩まれています。




この言葉に込めた想いには
・将来への不安・心配
・このままではいけないと言う焦り
・何をやっても無駄かなと言う諦め
・自身への無力感
など

どちらかと言えば前向きではないものが含まれていることが多いです。
熱心で子ども想いの親御様ほど、その傾向が見られます。

不登校・ひきこもりのお子様へいろいろ手を尽くした結果、
「放っておけば良いのでしょうか?(自分にできることはないのでしょうか?)」
と自身が今まで努力してきたこと(尽くしてきたこと)と反対のことをする想いに繋がることもあります。

その様なお話に対して、コネクトスポット として大切にしていることとして、
・今までの熱心な想いがあったから今に繋がっている(今まで行って来たことは無駄ではない)
・親御様の関わりを変える(止める)と言うよりは、お子さんとの「向き合い方(距離感)」を見つめ直す。
・親御様(お母様であることが多い)だからできる役割を考える。全てを担う必要はない。

と言った視点から一緒に振り返りをさせて頂くことが多いです。

親が変わる訳でも、子どもを変える訳でもなく、
家族や地域と言った全体まで広げた調和の中で 
これまで過ごして来た時間とこれから過ごしたい時間を考える中で 
無理に答えを探すのではなく、その家族らしい選択(今後の道筋)を紡ぎ出して行くことを

伴走しながら共に考えて行きたいと思っています。

コネクトスポットの初回のヒアリングでは、1つの例として上記の様なことをお話させて頂いております。
初回ヒアリングは無料です。また初回相談で悩みが解消される方も多いです。

まずはお気軽にご連絡下さい。また周囲に困っている方がいれば、手を差し伸べてもらえればと思います。

コネクトスポット
TEL 090-2944-6574
MAIL info@connect-spot.net

  


2018年06月05日

家族会ってどんな場所でしょうか?行った方が良いですか?




不登校・ひきこもりの子ども・若者と関わる上で、そのご家族にも必ず関わりを持つことになります。

本人をなんとかしたいと熱心になるご家族(主にお母さんが多いです)が多いですが、
一方で自身も周囲に相談ができずに頑張っている、こもってしまっていることが多いです。

実際にご家族からも
「近所の目が気になる」「子どもが不登校になって引け目を感じる様になった」「友人にも相談し辛い」
と言った声をお聞きします。

その際には、子どもと関わることと並行して、ご家族にも繋がり(相談先)が持てる様に関わりを持って行きます。

具体的には不登校やひきこもりの家族会を紹介させて頂くことは多いです。
家族会と言うと初めての方は
「家族会ってどんな場所でしょうか?行った方が良いですか?」
と少し不安や戸惑いを語られることが多いです。

その際には、コネクトスポットも家族会に参加している経験も踏まえて、
・同じ様な気持ちや境遇の人の話を聞くだけでも、「自分だけではない」と言う孤独感の緩和や安心感・連帯感に繋がります。
・今まで誰にも話せなかった方ならば、想いを話すことで溜め込んでいた感情を発散でき、すっきりされる方が多いです。
・出入り自由なことが多いので、試しに行ってみて「こんな場所もあるんだ」と思うだけでも良いと思います。
などの説明をします。

実際に行かれたご家族からは
、「話をきいてもらえて良かった」「気持ちの整理ができた」「当事者の経験が参考になった」など
の声を頂いてます。
その気持ちの変化は、子どもとの距離感や関係性にも影響を与えて、今まで悪循環に陥っていた親子関係の変化へと繋がっていると感じます。
不登校・ひきこもりの課題解決に向けては専門職のアプローチも必要になりますが、「共感」「安心して話すことのできる居場所」を求めるご家族にとって、家族会(ピアサポート)も必要になると感じます。

コネクトスポットでは岡崎市の家族会に実際に足を運び、お互いに連携できる様にしています。行くことに不安のある方は間に入って紹介することも可能ですので、お気軽にご相談ください。  


Posted by コネクトスポット at 08:30 │コメントをする・見る(0)ご家族様からの質問

2018年05月02日

オンラインゲームをずっと行っているのですが・・。

先日、ひきこもりの家族会に参加させて頂きました。

参加者同士でお互いにテーマを上げて想いや意見を語り合う時間があるのですが、

今回出たのが「オンラインゲーム」についてです。




ひきこもりの状態にある方がオンラインゲームに熱中することはよくあります。

それに対して親御さんの多くはオンラインゲームを体験したことがなく、仕組みも良く分かっていないため不安があると思われました。
また「そんなに面白いものなのか?」と疑問を抱いてしまうことも多いです。

その場で伝えたこととして、
本人がゲームと言う作業に熱心に取り組んでいると言うことは、「意味がある」「目的がある」「何か欲求を満たそうとしている」のではないかと問いかけをしながら、本人のニーズを主体とした見方に視点を変える様にしました。
親御様からは「他の仲間とチームを組んでいる」「強い武器を買おうとしている」「人を回復させる職業に就いている」と言った声を聞くと、
「人と繋がりたい」「強くなりたい」「人のためになりたい」などの本人のニーズを感じましたし、それを実生活で叶えられなかったのをオンラインゲームの中で叶えているのだなと感じました。

なので、安易にオンラインゲームを取り上げてしまうと、本人は居場所や繋がりを失い、危険ですのでやめた方が良いでしょう。
もしも進めるのであれば、本人との関係を大事にながら、他の家族や場合によっては医療機関と一緒に進める必要があることも伝えました。

今回のテーマを通じて、親の思いだけでなく、当事者の思いも同時に大事にしながら、家族全体のあり方を考えて行く大切さを改めて感じました。

コネクトスポットでは、「この状況を何とかしたい」と言う親御さんの想いに対して個別相談に乗りながら今後の方向性について考える個別コンサルティングにも取り組んでいます。お気軽にご相談ください。  


Posted by コネクトスポット at 08:11 │コメントをする・見る(0)ご家族様からの質問

2018年04月14日

怠けているのでしょうか?




元気に学校や仕事に行っていた子どもが、家で寝てばかりいるとご家族からは

「怠けているのでしょうか?」

「あんなに元気だったのになぜ?」

など疑問や戸惑いの声が見られます。

この質問をされた答えの前に、親御様がそう言った想いを持ってしまうのも理由があります。

親世代の方は学校に行かないことは怠学や怠惰とみなされていたことが多いです。
そして辛くても耐え忍んで頑張って来たと言えます。
「働かざる者食うべからず」と言う様にある程度の年齢になったら働くことが当然視されていました。

それ故に目の前の子どもの行動は理解することができなかったり、常識外れだと感じたりして困惑してしまうのです。

そうなると、無意識のうちに

「自分は行けたのになぜいけないのか?」

「昔の方が大変だったぞ!」

など過去の経験や自分の姿と比べて言葉をぶつけてしまいます。


タイトルの質問に話を戻します。
「親御様は怠けている様に見えるかもしれませんね。」とご家族様の想いを共感する一方で
「現在している行為にはお子様なりに意味があります」とお子様のニーズへ視野を広げる様にします。

親御様も初めは理解できないかもしれません。
その考え方の枠を少し緩めたり、広げたりすることでお子様に対する見方や考え方だけでなく、自分自身についても振り返る機会を提供します。
ひきこもり・不登校について関わる際には、子どもや親を変えようとするのに固執するのではなく、家族全体のあり方を見直すことが大切です。

コネクトスポットでは、ひきこもり・不登校の家族会へ参画に加えて、必要に応じて親御様への個別のコンサルティングも取り入れながら、家族全体へのアプローチを大事にしています。  


Posted by コネクトスポット at 09:01 │コメントをする・見る(0)ご家族様からの質問

2018年03月16日

「どこに相談に行けば良いですか?」




ひきこもりの課題と向き合う時の難しさとして、当事者自身が助けを外部に求めることが難しいことがあげられます。

そのため、当事者の家族が助けを求めることからサポートが始まって行きます。
その際にご家族から

「どこに相談に行けば良いですか?」

と言う質問をよく受けます。

その答えとしては「ご希望や状況によって決まります」と言うことになります。

具体的に岡崎市で言えば
「ひきこもり」の総合的な公的窓口は、保健所になります。

「病気」と言うことで治療(薬や心理療・作業療法など)が必要であれば、医療機関になります。
※成人であれば精神科が子どもならば児童精神科が紹介されることが多いです。

「障害」と言うことで生活・就労支援(福祉サービス)が必要であれば、障害者機関相談支援センター(各地区に設置)になります。

「不登校」と言うことで小中学生で登校復帰の支援が必要であれば、教育相談センターになります。

「ニート」と言うことで就職活動をするならば若者サポートステーションになります。

家族の相談と言うことであれば、NPO団体が行っている家族会になります。

上記の様に、「どこかに所属すること」をしないと、「ひきこもり」と言うことだけではなかなか制度を利用することができない現状があります。

大事なのは、ご本人とご家族のニーズ(何を必要としているか?)です。
それに寄り添って、必要な制度を利用して行くと言うことをコネクトスポットは大切にしています。

また各機関に足を運んで顔の見えるネットワーク作りに取り組んでいます。もしも紹介先の機関に行くことを躊躇してしまうと言うことであれば、事前に電話で紹介しておくだけでもかなりハードルが下がりますし、初回は同行サポートすることへの対応も考えています。

どうぞお気軽にご相談ください。



  


2018年03月07日

昼夜逆転について




ひきこもり・不登校の当事者の家族(主にお母さん)からよくご相談を受ける話に

「昼夜逆転していて困っているんです」と言うことがテーマになります。

話を聞いて行くと、「ゲームなどを夜通しやっている」「朝起こしても起きて来ない」
と生活状況が浮かび上がって来ます。

生活リズムを整えることは、訪問サポートで関わる上での1つのテーマになりますが、

「来週は絶対に起きててね」「もし寝ていたら起こすよ」と言った『外発的な働きかけ』

一時的には良いですが、継続は難しいです。何より起こす側も起こされる側も大きなストレスを伴うため、関係が悪化する可能性が高いです。

それよりも朝起きるきっかけを作ってあげる方が上手く行きます。

「朝は~の好きなホットケーキを一緒に食べよう。」
「犬の朝のエサをあげるのお願いして良いかな?」

など本人に起きようと思える目的や役割が持てる様になると『内発的な働きかけ』に繋がり、徐々に自分の力で起きれる様になります。


コネクトスポットではキーとなる「起きるきっかけ」について、
本人の興味や生活状況・家庭環境も踏まえて一緒に考えることを大切にしています。
  


Posted by コネクトスポット at 13:08 │コメントをする・見る(0)ご家族様からの質問