そんなあなたへ届けたい、様々な利用のかたち~高次脳機能障害のあるAさん~②

コネクトスポット

2019年11月27日 02:04

こんにちは。スタッフの中田です。

今回は
2019/11/12

の続き、Aさんとどのようにありたい姿を描いていくのかについてご紹介します。

Aさんとお話を進めていくうえで大事にしているのが、
なぜコネクトスポットに相談しに来てくださったのか
ここに来ることでどうなりたいのか?ということです。

これはAさんに限らずですが、私たちは“問題”を解決するのではなく、ご本人のありたい姿を叶えるためにコネクトスポットを利用していただきたいという思いがあるからです。


例えば・・・
Aさんは工事現場で作業員として昼夜を問わずに働いていた結果、不規則な生活になっていたといいました。
病気をきっかけに自分の人生を見直したい。落ち着いた生活をしながら、今の自分にできること、やりたいことを探したい。
とお話されたとしましょう。

Aさんのいう”落ち着いた生活”とは何か、詳しく聞きながら今どこまでそれに近づいているのか、どんなサポートがあればより近づくのか、コネクトスポットにできることは何かを共に考えます。


病気になってから以前の自分でないような感覚がある、とAさんは話しました。
「病院では記憶力が低下していたり混乱しやすくなった、と言われていました。
そのせいなのか買い物など、これまで何気なくやってきたことがどういうわけかすごく疲れてしまう。
そんななかでどうやってできることを見つけていけばいいのか…自分のことを知って無理せずに過ごしたいです」



高次脳機能障害の程度や症状はご本人が認識しずらい場合もあります。
障害に対する認識を高め、その代償手段を獲得することが大きな課題となります。
Aさんがどんな状況でどんなサポートが必要なのか、より専門的、多面的に考えていくために、これまで入院していた病院や外来リハビリテーションの担当者など医療面での協力が必要であると考えられます。
このような場合はAさんに同意を得て、関係機関に連絡をしていきます。


もうひとつ、私が大切にしていること。
Aさんの望む生活を叶えるため、その基盤となる現在の生活や健康状態についてお話を聞きます。
(私は看護師なので結構気になってしまいますが、不規則だったとしても心配はしますが怒ったりしませんよ!やりたいことを叶えるための健康だと利用者さんに思ってもらえるよう日々奮闘中です!)
特にAさんの場合ですと、不規則な生活になってしまったと後悔されています。
脳梗塞は再発することが多く、さらに重篤な後遺症が残ってしまうと今以上にAさんの望む生活からは遠ざかってしまいます。
とはいえ、生活習慣は長年の間に身についたものであるためすぐに変えることは難しいのも事実です。
そのため、Aさんにどのくらい変えようという意思があるのか確認し、その程度に応じた対応を考えていきます。




上記のようなやり取りをしながら、Aさんと利用イメージを共有していきます。

今回はここまで。
次回はAさんがコネクトスポットでどんな過ごし方をしていくのか、ご紹介していきたいと思います。


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